『美希の天下創世』は面白いなぁという話の続き

今回、私がこれから書く記事は、前回のエントリである
「『美希の天下創世』は面白いなぁという話」
の続きが主な内容となっています。



もしこの記事からご覧になるという方がいましたら、なるべく前回の記事を読んで来ていただければと思います。
お手数ですが、どうかよろしくお願いします。



・これで一週間分追いつけた?

どうやら今週はお休みのようなので、早速投稿してみたり。
「週に2話分紹介しても、本編最新話に追いつくのは半年後かw 長すぎ修正されるねwww」
と思っていたので、少しありがたいかもしれません(感想サイト的な意味で)。



もういっそ週刊連載から月刊連載にしちゃうとか!
そうすれば週に1本書くだけで、追いつくのにわずか2ヶ月!
はやい、これでかつる!!!



……なんだかものすごい勢いで「つまらんこと書くな!」と怒られそうなのでこの辺にしておきます。
でも正直、週刊って尋常じゃない努力とか気合とかが必要だと思うんですよね。
個人的には隔週でも月刊でも、極端に言うなら年に数話とかでも気にしないのですが。
さすがにそこまで気長な視聴者はそう多くないだろうなぁ……w



まぁともかく、これは別所就治Pに限った話ではないですけど、どうか無理の無いように作ってもらいたいなと思ってます。
動画作成は「遊び」ですからね。実生活の方が何倍も大事です。
結論として私が言いたいことは、要するに、



宗像氏貞P、ずっと待ってましたw 次も2ヵ月後ぐらいで全然おkwww」



『律子の野望』も当然ながら視聴しております姫路民です。
しかし、ここは『美希の天下創世』紹介ページですのでそろそろ本題の方に入ろうと思います。



・まずは引用と今回のテーマなどを


「注意したいのは、大胆な編集作業が必要ということ。
 自分たちがおもしろいと思っていても、人から見るとよくわからなかったり、内輪受けの笑いはけっこう多い。そういったものは、ほとんどカットしてしまう。
 逆に説明で欠けていたり、シナリオで抜かしていた部分を補足する。おもしろさを強調したい部分や、ここを書いておきたいと思う部分は、それなりに工夫する。
 (中略)捏造と紙一重のところで、あれこれ考える。」


『目指せ!奇跡の大団円 新ソードワールドRPGリプレイ集3』
 清松みゆき:監修 秋田みやびグループSNE:著
 巻末収録の解説より一部抜粋



TRPGテーブルトークRPG)をご存知のない方もいるかもしれませんので軽く説明をしておきますと、これはルールに従ってキャラクターを作成し、そのキャラクターを演じながらストーリーを進行させるという、一種の「ごっこ遊び」です。
一般的なゲームのRPGのキャラクターを人間が担当する、と言った方がわかりやすいでしょうか。
そもそも、ゲームのジャンルとして確立したRPGの元祖だったりします(ゲームRPGの元祖『ウィザードリー』が、TRPGの元祖『D&D』を元に作られた、というのは有名な話です)。
RPGリプレイ」とは、TRPGを遊んでいる状況を録音し、後に文章にしてまとめたもので、TRPGファンのみならず、「物語風の読み物」としても根強い人気があります。



さて、ここまで書くと、「あー、そういうことか」と思われる方もいると思います。



RPGリプレイ」と「アイマス架空戦記」って、似ている部分がすごく多いと思ってるんですよ。
私がこれまで「分かりやすさ」にこだわって色々とぐだぐだ書いてきたのも、念頭にそのことがあったからです。



TRPGのおもしろさは伝えるのが難しい」
これは、先述の引用文を書いたグループSNEのボス、安田均さんもよく指摘しています。
TRPGは遊んでいる人が楽しい、傍から見ている人には何が面白いのかさっぱり分からない、そういった娯楽です。
だからこそ、「RPGリプレイ」では「大胆な編集作業」や「捏造と紙一重のところで、あれこれ考える」ことが重要になってきます。
そうしなければ、面白さが伝わらないですから。



同じことが「アイマス架空戦記」にも言えると思います。
『美希の天下創世 1』で1年分の内政をカットしていることを、「上手いやり方」だと前回書きました。
言葉を変えて言うと、別所就治Pが「大胆な編集」を上手く成功させている、そう感じたわけです。
不満に思う人が見当たらないことも、「内輪受け」な部分を適切に見極めたと言い換えられるでしょう。
そうすることによって、視聴者が「アイマス架空戦記」を初見でも、十分に興味を引くことのできる、魅力的な第1話に仕立てられているのです。



こういった編集の上手さは『美希の天下創世』シリーズの大きな特徴ではないでしょうか。
どういうことかと言うと、単に「面白い」だけではなく、「別所就治Pが何を面白いと思っているのかがよくわかる」ということです。



これは、第2話によりハッキリと表れてきます。



・第2話のダイジェストとか

とりあえず、あれこれ言う前に第2話のご紹介を。












なんだかダイジェストの画面選択にあからさまな贔屓を感じるかもしれませんが気のせいです。
主人公が出てないですが問題ありません。
むしろ違う人間が主人公になってるみたいですけど、きっと勘違いです。



……嘘ついてごめんなさいorz
説明に必要な部分を抜き出したらこうなったのですが、私が律子好きなことも大いに影響しています。
美希ファンの方、どうか許してください。



でも リッチャンハカワイイデスヨ。



冗談はこの辺にして、そろそろ本題へ行きましょう。
物語の面白さについては、残念ですが今回は割愛します(ダイジェストする場所が全く違ってきてしまうので)。
ただ、話として非常に面白い回ですから、再視聴などは強くオススメしておきます(宣伝)。



・第2話での演出面の話と「アイマス架空戦記」について考えていること

今回、『美希の天下創世』でよく使われるパターンのひとつが使われています。
それは、
「紙芝居の後で、その元となったプレイ状況を流す」
というものです。



この手法、時折「プレイ画面は無い方がいい」といったコメントがつくことがあります。
私としては、なんとも言葉に困るコメントです。
というのも、私が別所就治Pなら、このコメントをつけた方の意見を採用していただろうからです。



ただし、それは「プレイ動画を挿入する手法が間違っている」という事ではありません。
えーと、また話が長くなりますので、気をつけてお読みください。



私が「アイマス架空戦記」について「アイマスのキャラクターを様々な世界で活躍させる2次創作物」と考えていることは、以前書かせていただいた通りです。
『美希の天下創世』では、読んで字のごとく、星井美希を主人公に、『天下創世』でアイドル達を活躍させるということになります。



アイマス』も『天下創世』も知っている私のような人間でしたら、プレイ画面は無くても状況はなんとなく想像がつきます。
また、『美希の天下創世』を「アイマス架空戦記」と考えず、ただ「物語」として楽しみたいのであれば、語弊のある言い方ですがプレイ画面は「邪魔」です。



しかし、それは果たして「アイマス架空戦記」として面白いと言えるでしょうか?



人には様々な生き方、楽しみ方があり、これはあくまで一意見と受け取ってもらいたいのですが……
「アイドル達をいろんな場所に登場させることが楽しい」
私は「アイマス架空戦記」の面白さの核となる部分はここにあると思っています。
そして、場所となる所は無数にあります。
三国時代の中国だったり、戦国時代の日本だったり、戦禍舞うヨーロッパだったり、『シークエンス・パラディウム』の編成画面だったり……



ここで問題なのは、そういった作業が「楽しい」と思えるのは、ほとんどの場合やってる本人だけであって、傍から見ている人には何が面白いのかさっぱり分からないということです。



アイマスのキャラクターをデータとして作成し、お気に入りのゲームに登場させることは非常に楽しいです。
様々な妄想が頭に浮かんできて、顔がにやついてきます。
しかし、そんな姿を第三者が見れば、
「モニターに向かってニヤニヤしているキモい奴w」
と思うことは間違いありません。



以前紹介した「無闇に(三国志アイマスを)混ぜるな」といった意見も、これはある意味間違っていない感想で、「やってる本人は楽しくても、それが伝わるとは限らない」といういい見本です。
私が批判コメを一概に「悪」と思えないのは、そういう考えがあったりするからです。



さて、当たり前の話になりますが、「アイマス架空戦記」とは「誰かに見てもらう」ために動画共有サイトへと投稿される作品です。
他の人にも自分と同じように楽しんでもらいたいと思うと、色々やらなければいけないことが増えてきます。
例えば、レイアウトやエンコードに力を入れて好印象をもたれるようにしたり。
ゲーム内では単純なやり取りでしかない部分を、紙芝居で詳しく描写したり。
実際のゲーム状況がどうなっているのか、ゲームを知らない人のために説明したり……



ひとことで言えば「分かりやすく」、極端に言えば、『天下創世』、『アイマス』などの知識が無くても楽しめるような作品にすること。
それは「面白さの創造」であるというよりむしろ、「面白さの伝道」です。
つまり私の考える「アイマス架空戦記」の面白さとは、まず原点としてPたちが「面白い」と感じるアイマスキャラクターを使った何か――ゲームプレイだったり、キャラクター達の掛け合いだったり――があって、それを私自身が同じように面白いと思えるかどうか、そういうことだと思うのです。



この点で、批判のつくことのあるプレイ動画部分は、少なくとも『美希の天下創世』においては必須の要素だと言えます。
「こういうプレイ状況が面白かった」ということを伝えたいわけですから。
一見前半の紙芝居がメインのように思えますが、おそらくこの紙芝居、「登録してた律子が使者としてやってきたwww」という、別所就治Pがプレイ中に感じた面白さを表現するための手段として使われているのです。
こういったことは、『天下創世』経験者であればプレイ動画が無くてもある程度想像できると思います。
ですが、そうでない人もわりと多いみたいですし。
プレイ動画部分がおおむね好評であるのも、ここに理由があると思っています。



ついでに言っておきますと、私がプレイ動画部分を削ってしまうかもと言ったのは、物語を書くという作業でプレイ動画を混ぜるという行為を「邪魔」と感じる、言わば悪い意味での「常識」に囚われているせいでもあります。
別所就治Pが本サイトで「物語なんて考えたことのない私」と書かれていましたが、これはもう「天の配剤」と言いますか、だからこそ「アイマス架空戦記」という新しい世界の面白さを、素直に取り込んで表現できたのではないでしょうか。
少なくとも、物語性を重視しがちな私では絶対にできなかった手法です。



ただ、こういった手法は別所就治P独自のやり方ではなく、偉大な先人Pの手法を上手く取り入れたり、発展させたものがほとんどだと思います。
しかし、アイマスのキャラクターを使ったプレイ動画から紙芝居、そして物語へと発展していった「アイマス架空戦記」が、その面白さに触れて感動したという一人のPによって、プレイ動画ではなく、物語というだけでもなく、完成度の高い「アイマス架空戦記」の新シリーズとして登場した――
そういった印象が、私の頭に強く残っているのです。



だからこそ、つい応援したくなっちゃうんですよ。



・次回、今度こそ長文自重すべし(仮)

しかし、気がつくとまた随分な長文になってしまいましたね。
毎回反省している割には、今回が最長になってるような……
「面白い!」
と言えば一言でですむのに何やってんでしょう。



それでもここまで読んでくださった方がいましたら、とてもありがたいことだと思います。
若干ごめんなさいの意味も含めて御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。



次回は……そろそろ言いたいことはあらかた言った気がするので、少し短く、動画の紹介に集中した記事にしたいなぁ……
あくまで「予定は未定」ですけど。
また、よろしければお付き合いいただければと思います。