『美希の天下創世19 後編』の感想とか

別所就治Pの出張で公開がずれ込み、「火曜サザエさん」となった『美希の天下創世19話 後編』。
21分という長さを感じさせない、素晴らしい出来だったと思います。

今回の見所、色々あるとは思うのですが、私が一番気になっていたのはPの分身、別所就治さん(以後敬称略)がどうなっているかでした。

ただし、生死については、それほど心配してはいませんでした。

「多分、戦死はしてないだろう」と思っていたからです。



・前回の「生存フラグ」

この前書きかけて、ネタバレになりそうだと思って削除した文章ですが、次のようなものでした。



「『またヤバイ状況になってるけど……それでも別所就治Pなら……別所就治Pならきっとなんとかしてくれる……!』

 という思いを抱いています。

 慌てず騒がず次回を待ちましょう。
 きっと、今回の演出の意味が分かる内容になっていると思いますよ。



(※ここから自粛した部分)



 だって、残っている作者コメ、リセットのことに言及するのは、ちょっとわざとらしいと思いませんか?
 動画の内容と照らし合わせて『就治が戦死しても、リセットはしません』という宣言にも見えます。
 実際その意味も含んでいるとも思います。



 ただ……前後編の今回、わざわざ前編のこの状況で明記する――その意図は、おそらくひとつ。

 『就治死んでもリセットしないの!? イヤァァァァッ!!!!!』

 と、視聴者をやきもきさせるためでしょう。



 言い換えれば、これが生存フラグになっているということです。
 仮に別所就治さんが戦死してしまったのであれば、小寺さんが戦死してしまった時のように、そのまま動画として提示すればいいことになります。
 戦死していないからこそ、スリルを出すための『リセットなし』という言葉を使う必要が出てくるわけです。



 動画を作成する際に『生死不明のまま前編を切っても、みんなそれほど心配しないんじゃないか?』と、別所就治Pが考えたのかもしれません。
 ……実際には、心配するどころか、恐慌状態になってしまっているのですが。



 ちょっとメタな話になります。
 天下創世は、確かに他の信長シリーズに比べれば討死する確率は高いとは思うのですけど、それでも『バタバタ死ぬ』というほどではありません。
 今回、別所就治さんが壊走したとしても、戦死する確率はとても低いです。
 もっと言えば、野戦で負けることになっても、美希や安治らを温存している星井家が、最終的に勝利、悪くても引き分けに持ち込めることは、ほぼ間違いないと見ています。
 その状況が理解できている人間としては、『緊張感を出すためにわざとやってるな』と思えるのですよ。
 前編に危機、後編で勝利という、エンターテイメントを作りたいという意図が、ありありと感じられます。」



ご覧の通り、「別所就治安全宣言」と言っていいものでして、せっかくの緊張感を消失させてしまいかねないと思い、カットしていました。



というわけで、私としては別所就治の生死や防衛戦の結果についてはほぼ予想通り。
唯一心配だったのは、防衛戦が城下までもつれ込んで姫路城みたいに荒らされることだったのですが、それもなかったですし。
別所就治Pの意図にまんまとのっかって、素直に楽しんでいました。
生存を予想していたとはいえ、あくまでそれは予想でしかないわけで、当然ハラハラしていましたから。
別所就治には美希が平定した日本で、ゆっとりと隠居生活していただきたいと願っています。



別所就治の部隊が単騎にまで打ち減らされた前回は、確かにプレイミスではあると思います。
しかし、そのミスを「苦いスパイス」に変え、動画に一味加えることで深みを出す。
結果として、『美希の天下創世 19話』における戦場の緊張感、勝利のカタルシスは、過去最高クラスの出来になっている、そう思いませんか?



堅実なプレイをあえて崩すことが良いか悪いかは、ここで触れようとは思いません。
ただ、プレイ結果からシナリオを起こしてドラマにする技術――それもかなりレベルの高いそれを、別所就治Pが持ち合わせていることは間違いないです。



・別所就治Pの演出の傾向とその評価……をするつもりだったのですが

『美希の天下創世』シリーズを楽しませてもらっている人間としては、
「ここが面白い!」
と熱く語ることはもはや義務だと思います。



そんなわけで、どこに魅力を感じているのかとつらつら書き綴っていたら、「ちょっと自重しろw」と突っ込まれそうな文章量になってしまいました。
ですので、これは次回に持ち越したいと思います。
いやはや、別所就治Pのように、わかりやすく、かつ面白く、すっきりと内容をまとめられるようになりたいものです。